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中国の食品表示基準「GB 7718-2025」が改正―2027年3月16日施行に向けた準備を

中国の国家衛生健康委員会と国家市場監督管理総局は、食品表示の基本ルールを定める「食品安全国家標準 包装済み食品ラベル通則(GB 7718-2025)」を公表しました。新基準は、従来のGB 7718-2011に代わり、2027年3月16日から施行されます。中国国内で販売される輸入食品も対象となるため、日本から中国へ食品を輸出する企業にも対応が求められます。

主な改正内容

① アレルゲン表示の義務化

従来、推奨事項であったアレルゲンの注意表示が義務化されます。対象は、グルテンを含む穀類、甲殻類、魚類、卵類、落花生、大豆、乳、ナッツ類とそれらの製品の8分類です。対象原料を使用する場合、原材料欄での強調表示、または原材料欄の近くでの注意表示が必要となります。一部には免除規定があります。

② 製造日・期限表示の見直し

原則として、製造日と品質保持期限の満了日(「保质期到期日」)を、年・月・日の順に表示します。品質保持期間が6か月以上の食品は、製造日を省略し、品質保持期間と満了日を表示できる規定があります。製品ごとの適用条件を確認することが必要です。

③ 「無添加」「不使用」などの強調表示の規制

原材料について「不添加」「不使用」や、それらと同義の「零添加」「無添加」などの表現を用いることが禁止されます。また、食品添加物や汚染物質などについて「含まない」と訴求することも制限されます。中国語ラベルだけでなく、日本語パッケージに記載された訴求表現も確認が必要です。

④ 輸入食品の表示要件の明確化

輸入食品に関する規定が独立した章として整理されました。包装上で見える外国語表示も、中国の法令・食品安全基準への適合が求められます。商標などの例外を除き、外国語表示と中国語表示の対応関係を確認する必要があります。

⑤ デジタルラベルに関する規定の新設

QRコードなどを通じて食品情報を提供するデジタルラベルの要件が追加されました。包装上の表示との整合性や、情報の読みやすさが求められます。包装表示を簡素化できる範囲は、関連規定に従って判断する必要があります。

関連規則と在庫への対応も必要

同日には「食品表示監督管理弁法」と、栄養表示を定めるGB 28050-2025も施行されます。文字サイズや日付の表示位置などは「食品表示監督管理弁法」に規定されており、関連する基準・規則を併せて確認することが必要です。

また、当局の実施Q&Aでは、施行前に製造された食品でも、「零添加」などの禁止表示がある場合は施行後に継続販売できないとされています。ラベルの切替時期だけでなく、中国向け製品・包装資材の在庫計画も含めた準備が重要です。

株式会社WORSOでは、中国向け食品の規制確認、中国語表示の作成・確認、輸出・通関に関する実務支援を行っています。新基準への対応や既存商品の表示見直しについて、お気軽にご相談ください。

中国輸入食品の通関で頻出するトラブル事例と対応策

中国向けの食品輸出では、表示の不備、原材料・添加物の基準不適合、製造企業の登録、必要書類の不足などが原因で、通関の遅延や輸入不許可が生じます。中国税関が公表する未准入境食品情報でも、こうした問題が繰り返し確認されています。

今回は、公表された不適合理由をもとに、典型的なトラブル例と出荷前に取り組みたい対応策を紹介します。

① 中国語ラベルの不備

トラブル例: 中国語ラベルに必要な情報が不足している、原材料名や添加物名が適切でない、栄養表示や期限表示が中国の基準に合っていない。

対応策: 日本語表示の翻訳に加え、中国での食品分類と適用基準に基づいて表示内容を確認します。配合表、製品規格書、栄養成分の根拠資料とラベルを照合し、包装上の訴求表現も含めて出荷前に点検することが重要です。中国税関の公表情報では、ラベル不適合が輸入不許可の主要な理由として挙げられています。

② 原材料・食品添加物の使用基準への不適合

トラブル例: 日本で使用できる添加物を配合した商品が、中国では対象の食品に使用できない。健康食品に使用する原料が、中国では食品原料として認められていない。

対応策: 原材料と添加物を一つずつ確認し、中国の食品分類に応じた使用可否、使用量、使用条件を整理します。添加物はGB 2760と関連公告、新食品原料は許可内容を確認します。香料製剤や複合原材料に含まれる成分も、確認対象に含める必要があります。

③ 海外製造企業の登録・申告情報の問題

トラブル例: 製造工場の登録が完了していない、対象製品が登録内容と一致しない、輸入申告に記載した登録番号が誤っている。

対応策: 実際の製造工場について、登録状況、対象製品、登録番号と有効性を確認し、包装・申告情報との整合性を点検します。2026年6月1日から新たな登録管理規定と関連公告が施行されているため、現在の制度に基づいた確認が必要です。

④ 必要証明書の不足・貨物と書類の不一致

トラブル例: 品目ごとに求められる衛生証明書や検疫関係書類が不足している。証明書、インボイス、パッキングリストと実際の貨物で、品名、数量、重量、製造工場などが一致しない。

対応策: 必要書類と発行条件を出荷前に確認し、書類間・貨物間の照合を行います。証明書によっては出荷後の取得や訂正が難しいため、製造・梱包・証明書発行・船積みの日程を一体で管理することが有効です。書類審査と証明書確認は、中国税関の合格判定に含まれます。

⑤ 製品・原料が中国の輸入条件を満たしていない

トラブル例: 輸入が認められていない国・地域や工場の製品を出荷する。加工食品に含まれる動物由来原料などについて、必要な輸入条件を確認していない。

対応策: 完成品の分類に加え、原材料の種類・由来・加工方法を確認し、適用される輸入条件を調べます。海外製造企業の登録と、製品・国地域の輸入可否は、それぞれ確認する必要があります。

⑥ 検査不適合・輸送中の品質劣化

トラブル例: 微生物、残留農薬、動物用医薬品、重金属などが中国の基準に適合しない。輸送中の温度管理や包装の問題で、腐敗・変質が生じる。

対応策: 製品と原料に応じた中国の基準を確認し、必要な項目について出荷前検査を検討します。あわせて、輸送温度、包装仕様、到着までの日数、残存賞味期間を管理します。検査対策と物流管理を組み合わせることが重要です。

通関トラブルを防ぐために

対策の出発点は、商品を出荷する前の規制確認です。製品の分類、配合、工場登録、表示、必要書類をまとめて確認し、日本側の製造者・輸出者と中国側の輸入者・通関業者で情報を共有することで、手戻りや追加費用を抑える準備ができます。

株式会社WORSOでは、中国向け食品の原材料・添加物の規制確認、中国語表示の作成・確認、海外製造企業登録、必要書類の整理、通関に関する実務支援を行っています。初めての輸出や既存商品の見直しについて、お気軽にご相談ください。

「日本の食品輸入専門家育成講座」開講のお知らせ―法規制・輸入実務からクレーム対応、海外工場監査まで、現場で判断できる人材を育成―

株式会社WORSOは、食品の輸入業務や品質管理に携わる方を対象に、「日本の食品輸入専門家育成講座」を開講します。

食品輸入では、商品の法令適合性の確認から、検疫所への届出、輸入後のクレーム対応、海外サプライヤーの品質管理まで、幅広い知識と判断力が求められます。

本講座では、これらの業務を体系的に学び、「何を確認し、どのように判断し、どう対応するか」を自ら考えられる実務担当者の育成を目指します。

商品を取り扱う前の確認から、問題発生後の再発防止まで

講座の前半では、日本の関連法規制、原材料・食品添加物、表示・パッケージの確認方法を学びます。製品に適用される基準を把握し、法令適合性やリスクを整理することで、取り扱い可否の初歩的な判断につなげます。

続いて、食品等輸入届出と検疫所対応、サンプリング検査・モニタリング検査、不適合時の廃棄・積戻しなど、輸入時に必要となる実務を取り上げます。

また、異物混入や健康被害が発生した際の初動対応、回収判断、日本側の対応と中国側製造工場での原因究明、是正措置・報告書作成までを学びます。問題への対応を一度で終わらせず、同じ問題を繰り返さない仕組みづくりを目指します。

海外工場の管理状況を見極める力を養う

講座の後半では、サプライヤー評価と工場監査を取り上げます。工場のマネジメント、衛生管理、製造管理、従業員教育などの確認ポイントに加え、現場の状況から課題を捉える観察力を養います。

一般衛生管理・5S・HACCP、危害分析と管理の基礎を学び、監査チェックリストの作成や工場監査への同行・教育を通じて、知識を実際の確認・評価につなげます。

主な講座内容

  • 関連法規制、原材料・添加物、表示・パッケージの確認
  • 食品等輸入届出、検疫所対応、検査・不適合時の対応
  • 異物混入・健康被害の初動対応、回収判断、原因究明
  • 是正措置、再発防止の仕組みづくり、報告書作成
  • サプライヤー評価、工場監査の基本、チェックリスト作成
  • 一般衛生管理・5S・HACCP、危害分析と管理
  • 工場監査への同行と現場での教育

学んだ内容を、自社で使える仕組みに

本講座では、対応マニュアルの案を提供し、製造工場の実情に合わせた作成・完成を支援します。さらに、監査チェックリストの作成を通じて、受講後の業務でも活用できる確認手順を整えます。

食品輸入の担当者を育成したい企業、海外製造工場との品質管理を強化したい企業、クレーム対応や再発防止の体制を整えたい企業の皆様におすすめの講座です。

受講・開催概要については、株式会社WORSOまでお気軽にお問い合わせください。

最近の日本の食品表示制度が改正―アレルギー表示・添加物表示・栄養機能食品の見直しに対応を

日本の食品表示制度が改正―主な変更点と対応期限

2025年から2026年にかけて、日本の食品表示基準が改正されました。日本国内で販売する輸入食品も対象となるため、商品ごとの表示確認が必要です。

主な改正内容

栄養機能食品の基準・表示の見直し

2026年10月1日、栄養成分の下限値・上限値、機能を示す文言、摂取上の注意事項が改正されました。経過措置は2030年3月31日までです。

アレルギー表示の対象変更

2026年4月1日、カシューナッツが義務表示に、ピスタチオが推奨表示に追加されました。カシューナッツの経過措置は2028年3月31日までです。

栄養強化目的の添加物表示の義務化

一般用加工食品では、栄養強化目的で使用した添加物の表示免除規定が削除されました。経過措置は2030年3月31日までです。

栄養表示・個別品目の表示ルールの見直し

栄養素等表示基準値や栄養強調表示の基準、冷凍食品などの品目別ルールが改正されました。経過措置は、栄養素等表示基準値・栄養強調表示が2028年3月31日まで、個別品目の表示ルールが原則2030年3月31日までです。

機能性表示食品の経過措置終了

対象となる錠剤・カプセル剤等食品のGMP対応と表示方法の見直しについて、経過措置は2026年8月31日で終了しました。

改正事項ごとに対象商品と対応期限が異なります。原材料情報や既存表示を確認し、包装資材の切替を計画的に進めましょう。

株式会社WORSOでは、日本向け輸入食品の規制確認、日本語表示の作成・確認、機能性表示食品の届出を支援しています。表示の見直しについて、お気軽にご相談ください。